「芸妓ですが、恋してもいいですか?」 - 里梅子

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芸妓ですが、恋してもいいですか? - 里梅子

内容紹介

「ど、どうしよう……」

 初の市松のお座敷での大失敗。顔面が蒼白になる。

「大丈夫? ケガはない?」

 でも男性は気遣うように優しく声をかけた。

 首だけで振り返ると、深緑の印半纏を着たイケメンが私を支えている。この人がおそらく千光姐さんが話していた若旦那だろう。

 ハンサムだと聞いてはいたが、知的で切れ長の目に筋の通った鼻、魅力的な唇。さらりとした前髪が額にかかって、まるでファッション誌から飛び出してきたモデルのようだ。

 彼の胸の中に収まっていた背中が温かく感じられた。心臓がドキドキと高鳴っていく。この数秒間がスローモーションのように長く思え、頬が熱くなった。

「あ、ありがとうございます……で、でも……お酒が……」

「それは気にしなくていい」

そして私が階段にしゃがみ、割れたとっくりを片付けようとしていると、

「手をケガするといけないから、ここは俺に任せて」

  

 芸の道を歩んだ母に育てられ、向島の芸妓として生きることを選んだ千代美。

 芸名・小太郎として日々精進していく中、老舗料亭の市松に跡取りとして戻ってきたという勇也の話を耳にする。

 ある日市松でのお座敷がかかり、緊張と焦りで粗相をした小太郎を勇也が助けてくれたことをきっかけに、二人の距離は縮まっていくが……。

 高級料亭の跡取りと芸妓の自分。釣り合わない恋とわかっていても、想いは止められず悩む千代美。恋愛禁止を言い渡していた母が勧める妾への道、市松の女将の反対など、この恋には試練が山積みだった。そんな中、千代美に身請けの話が出て――。

 お互いを信じる二人が選んだ愛とは……。

 

編集部より

 ミーティアノベルス完全書き下ろし作品!

 高校では成績優秀だったにもかかわらず、芸者の母に育てられた千代美は、大学への進学を諦め、向島の花柳界で芸妓として働いていました。

 そんな折、一流商社を退職し、老舗料亭市松の跡取りとなった勇也に出会ってしまう。

 芸妓である自分とは釣り合わないのはわかっているが、カッコいい彼にどんどん惹かれていく千代美。

 恋愛禁止を言い渡していた母が勧める妾への道、市松の女将の反対など、二人の恋には試練が山積みでしたが――。

 果たして二人の恋の行方は? 本編をぜひお楽しみください!

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