ただ、君に幸せになってほしかった――。「天使の誤算」 - 神在琉葵

# ネット文庫星の砂

天使の誤算 - 神在琉葵

内容紹介

産まれてからずっと苦労ばかり……これほどの不幸に見舞われながら、ここまで生きて来たのは、たいしたもんだ。こんな過酷な人生を送るのには、きっと、過去になにか原因があるのだろうが、そこまでは俺でも知ることは出来ない。

けれど、書類に記載されたその人物の画像は、この不幸な人生とはおよそ似つかわしくない晴れやかな笑顔を浮かべている。

余程、図太い女なのか……それとも、いつものように……まぁ、そんなことはどうでも良い。この女の人生はもうじき幕を降ろすのだから。

最後も、何の関係もない通り魔によって刺し殺されるというろくでもない結末だ。産まれてから死ぬまで、これといって幸せな想いも味わえないまま、この女は死んでいくのだ。

そして、それを迎えに行くのが俺の仕事だ。

 

第5回星の砂賞優秀賞受賞作品

『天使の誤算』

それは、いつものように簡単に済むはずだった。

なのに、思いもかけなかったとんでもないことになってしまい……

……俺は、人間界に落とされた。

 

編集部より

過酷な人生を送り、悲惨な最期を迎える運命の宮下さくらを天界へ迎える任務を与えられた天使のアズ。

幸せを知らないさくらに、せめて最後に幸せな思い出を作ってあげるため、安曇ショーンという青年として、さくらに接触する。

しかし、さくらが浮かべるのは誰かのための微笑みばかりで……。

はじめは仕事のためにさくらに近づくショーンだが、さくらの抱えるものに触れる度、やがてショーンはさくらという女性に幸せになってほしいと願ってしまう……。

切なくてもどかしい「幸せ」をめぐる物語。

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