「転生前の婚約者がクズでした。わたくし今度は恋をしたいのです!」 - 夏月海桜

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転生前の婚約者がクズでした。わたくし今度は恋をしたいのです! - 夏月海桜

内容紹介

「リリー・ララス。お前との婚約は破棄する!」

 わたくしは、領地を持たないララス男爵の娘、リリー。たった今、わたくしに婚約破棄を突きつけたのは婚約者、いえ、婚約者だったトマス・パテルス。こちらも領地を持たないパテルス子爵の令息です。領地を持たない貴族同士の互いの父親は王城の政務官として働いており、王都で暮らしていますので、当然令息令嬢のわたくし達も王都で暮らしています。領地はないものの爵位をもらっていますので、屋敷は小さいながらも構えています。

 代々王城の政務官を務める貴族のための爵位であり、それゆえに領地は不要なのです。領地がない分、年に二回行われる査定で給金を上げてもらえるので、生活するには充分です。

「おい、聞いているのか!」

 あ、いけません。あまりのことに現実逃避していましたら、トマス様を怒らせてしまいました。トマス様、ものすごく短気なのですよね。

「理由をお伺いしても?」

「そんなもの、お前の見た目が平凡で賢さもなければ、俺を褒め称えて立てることもできないぼんやりした性格だからだ。一緒にいて俺が引き立たないからなっ! だが、俺にはシフォンという素晴らしい女性が現れた! 彼女は愛らしい顔立ちに、聡明で、つねに俺を褒め称えて立ててくれる優しい女性だ! どっちがよいかなど言わずとも分かるだろう!」

 つまり、好きな方ができた、ということですね。シフォン様とやらがどなたなのか存じ上げませんが、まぁわたくし達の婚約はべつに政略的なものではなく、お父様同士が友人だったから、じゃあいいか、という感覚で結ばれたものです。万が一、どちらかに好きな相手ができたら簡単に婚約が解消できるたぐいのものです。

「かしこまりました。では、トマス様はパテルス子爵様にお話くださいませ。わたくしもお父様に申し上げますわ。わたくし達の婚約は、わたくしが成人前である以上、互いの父親同士で話し合って解消しなくてはなりませんから」

「それくらいはしてやろう。だが、俺のことが好きだからと泣きすがるなよ、みっともないから!」

 泣きすがることはありません。婚約者だから交流をしてきただけで、好きにはなっておりません。ですが、トマス様はどうにも、わたくしがトマス様を好きだと思い込んでいる節が前々からあったのですよね。

 

「トマス様なんて、大っ嫌い! あんな人と婚約していたなんて、黒歴史だわ! 解消されてよかったぁっ!」

叫び声で目覚めると、わたくしはリリー・ララスではなく、アリア・フォードネスへと転生していた。あまり好きじゃなかった婚約者から婚約破棄を突き付けられ、穏便に解消した後、さぁ楽しく生きようと思った矢先、リリーの生が終わり、アリアの人生が始まっていた。

――うっかり死んでしまったリリーの人生の分まで、今度はアリアとして楽しく長く生きていく決心をしたわたくしの2度目の人生で、気になる子息・ラトルと仮婚約したのに、元婚約者と再会。元婚約者から逃げてラトルと本婚約するまでのお話。

 

編集部より

 人気作品がミーティアノベルスに登場!

「まさかこんなことで……」というアクシデントで命を落としてしまったリリーは、アリア・フォードネスという十歳の令嬢に生まれ変わっていました。少々の年月が過ぎているとはいえ、なんの因果か同じ国の身近なところに転生したリリー、もといアリアは、元家族とも交流しながら「今度こそ! 恋愛をしたいと思いますわっ!」と高らかに宣言し……?

 

 電子書籍特典では、アリアとラトルのその後や本編では語られなかった仮婚約期間中の出来事を書き下ろし(ラトルとアリアがいつから互いの名前を呼ぶようになったのかというエピソード付きです)。未読の方はもちろん、WEB版をお読みの方もぜひお楽しみください!

 

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