失った記憶の中の小さな温もり。「あたたかな贈り物」 - 神在琉葵

# ネット文庫星の砂

あたたかな贈り物 - 神在琉葵

内容紹介

(これからどうしよう……)

道端の岩に腰掛け、ラルフは深い溜息を吐きました。

空の色は薄紫から青い色に変わり、そして、今はまた赤いものに変わろうとしています。

早く帰らなければいけないことはわかっていながら、ラルフはその場からなかなか動けないでいました。

疲れたせいではありません。

病気のお母さんに薬を買うためのお金を工面しに来たのですが、誰からも借りられなかったからです。

お母さんは、寝ていれば良くなると言いましたが、日を追うごとにお母さんの病状は悪化していきました。

 

第1回童話と絵本コンテスト審査員特別賞受賞作品

『あたたかな贈り物』

子供の頃に読んだ海外の童話のイメージで書いてみました。

親孝行な少年ラルフの、ちょっと不思議なお話です。

 

編集部より

家族想いの心優しい少年ラルフは、重い病気を抱える母親の薬代のために、森の奥に住む魔女の家へ。

魔女は、人々の大切なものを高値で買い取ってくれるという噂があった。

優しいラルフが薬代のために魔女に差し出したのは……「幸せな記憶」だった。

優しい少年だったラルフは、魔女に記憶を奪われたことで、優しい心も失ってしまいます。

しかし、ラルフが家族を思いやっていたのと同じように、母親も、妹のエイミーも、ラルフを思いやっていました。

冷たく凍ってしまった少年の心に寄り添う、あたたかいハートフルストーリー。

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