「愛せないと言ったくせに、余命一年の夫から愛の猛攻を受けています」 - 柳葉うら

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愛せないと言ったくせに、余命一年の夫から愛の猛攻を受けています - 柳葉うら

内容紹介

 父方の叔父、ナイトレイ伯爵の養女である私は今日、ブライトウェル公爵閣下と結婚して、レイラ・ブライトウェルとなった。

 チェスターは私より四歳年上の二十二歳。この国ではとっくに結婚適齢期に差しかかっている年齢だ。

 年若い公爵家の当主という、誰もが憧れる条件を持つ彼だけど、とあるいわくがあるせいで今日まで未婚のままでいた。だからこそ、彼と年近いという理由だけで私との縁談が円滑に進んだのだけれど。

 そうして迎えた夜、私の寝室に夫であるチェスター・ブライトウェルが訪ねてきて。

「初めに言っておきます。私はあなたを愛せないです」

 面と向かって、そう告げてきたのだった。

 私はその言葉に衝撃を受けて、美貌の夫の顔をまじまじと見つめた。

 彼は端正な顔立ちで、不治の病にかかってさえいなければ、多くの令嬢が彼との結婚を望んだだろう。

 淡く光りを放つような美しい銀色の髪に、夜空で輝く月のような金色の瞳を持っており、顔の部位はどこをとっても文句のつけようのないほど整っていて芸術品のようだ。

 病でやつれていても、その美しさは損なわれていない。

むしろ儚さが加わって、見る者の心を震わせる。

(美人薄命とは、まさに彼のような人のことを言うのね)

 夫――公爵閣下は数年前に病にかかり、今は車椅子に乗らなければ自分の家の中ですら移動することができないほど衰弱している。

 国中の治癒師や神官に治療を頼んだけれど、誰も治せなかったそうだ。

 彼を診た大神官からは、余命一年と宣告されているらしい。

 そんな彼は、私と婚約する前から養子を迎え入れ、自分の死後もこのブライトウェル公爵家が存続するよう、準備をしているのだ。

「……あなたの気を悪くさせたことは謝ります。そういうことですから、あなたに妻としての役割は求めませんよ。あなたには指一本触れないと誓います。ですが、不自由にはさせません。できる限りあなたの希望を叶えましょう」

  

「初めに言っておきます。私はあなたを愛せないです」

 政略結婚で公爵家に嫁いできた伯爵令嬢のレイラは、結婚初夜に夫となったチェスター公爵からそう告げられた。しかも、余命が一年と宣告されている車いすに乗っている相手に……。

 この話を受けた時から愛されることを諦めていたレイラは、その言葉をあっさりと受け入れたのだった。

 レイラは母が亡くなった八歳から孤児として一人で生活していた。ある日、叔父と名乗る伯爵が彼女を迎えに来て養子となった。

 養父である叔父は、余命一年と噂されているチェスターに嫁がせ、財産を掠め取るどころか、公爵家を乗っ取るつもりらしい――。

 生きるために養父の命令に従うレイラ。しかし、彼女の書斎に忍び込んできた義理の息子となったナイジェルと出会い、レイラは彼を養父の魔の手から守りたいと思うようになる。

 ナイジェルも公爵家も守るためレイラは悩んだ末に、チェスターに離婚を提案するが、なぜかすべて断られてしまう。戸惑いながらも公爵家での生活を続けるレイラだったが――。

 これは、生きるために悪女になろうとしていた公爵夫人のレイラが、夫と義理の息子のために奔走していたら、いつの間にか夫に愛されるようになったすれ違い溺愛ストーリー。

 

編集部より

 ミーティアノベルス書き下ろし作品!

 養父の策略の駒となり、余命僅かな公爵に嫁がされたレイラ。

 面と向かって「愛せない」と宣言されたことに衝撃を受けるも、諦め受け入れた彼女。

 しかし夫や義子との交流を経て、次第に養父の陰謀に抗いたい思いが生まれ――

 お人好し悪女の結婚の行方を、ぜひ、お楽しみください!

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